心は何に惹かれていくのだろう？　

何のために惹かれるものを見つけ出していくのだろう？



　何かに夢中になれて、充実した時間を過ごせることは、とても幸せなことだと思う。

あまり時流に関係もなく、
こころが吸い寄せられ、
惹きつけられるものを捉えて、
好奇心や興味に満たされながら生きて来れたのも
景代先生から教わったマンダラ発想や教室での学びが大きい。



　けれどここ数年、その質が変わってきているのか、
だんだん心が開かれていって、
だんだん境界があるようなないような、
時間や空間がいくつも折り重なって、
そんな時流の中にある今に、
たまたま僕が生まれ、存在しているような奇妙な気持ちになる。



　これは心が成長したというよりも、
体力が衰え、老化と共に変容したとも言えそうな気も半ばするのだが、
歳を重ね、いい加減を知り、
自分というものを大したこともない人と思えれば思えるほど、
人への愛おしさが増えているような、そんな気がする。


　古い時代のたわいもない出来事や、
遠い国の変わった文化の言い伝えなどにも、
つい最近のことのように心が流れ着き、
小さな木の葉がくるくると回り、
たゆたいながらつながっていくような気がする。



　そう思って、「BIG ME～こころの宇宙の座標軸～」内藤景代･著を開いてみたら、
ああ、そうか、
とっくの昔に
景代先生はそのことを伝えていたのか、
と半ば無自覚に読み流していた当時の僕に呆れつつ、
この歳になってようやくここから始まるのか、と思う。



　「明日のために・・・方向は自己実現だ」の章にある　

●こんなに、みんな、ツナガッテイルナンテ……
の前後の節にこう書かれている。



　“「私」という現象”は、
宮沢賢治が『春と修羅』で歌うように、
宇宙生命体の全てがからみあった”有機交流電燈”であり、
個人の過去と人類の過去が結びついた
“因果交流電燈のひとつの青い照明”なのだ。
大きな時空間の尺度の中で、自分の位置を自覚してほしい。



　こうやって考えてくると、
時代や世代を超えて、
永遠の時の流れの中での「個人」の心の”普遍性”を感じる。

”普遍的な =universal”というのは
「宇宙の、万有の、全世界の、万人の、広く行われる」という意味だ。


　それぞれの個人が、
自分だけの「個人的な問題」として、恥ずかしがり、
心にひそめているコンプレックスなどは、
宇宙的な意味を持った、あらゆる人の心にひそむ、
人間としての普遍的な問題なのだ。
私たちが孤独を感じるのは、
この深く広い世界にまで、
自分がおりていこうとしない場合だ｡
みんな、同じようなことを苦しみ、悩んできたのだ。


　「BIG ME～こころの宇宙の座標軸～」 内藤 景代･著より

　　　　　　　　　　　　


　いや、読み流していたわけではない。

不愉快には思っていた。

《・・・大きな時空間の尺度の中で、自分の位置を自覚してほしい。・・・》

などは不愉快の極みで、
続いて、

《・・・大切なことは、自我の突っぱりをやめて、普遍性から「学ぶ」ことだ。・・・》

で　とどめを刺される。

永遠の少年には痛い言葉、
心に刺さる言葉が
いたる所に散りばめられており、
けれど本能的に自分に必要なこともわかっているゆえに、
その部分にばかりフォーカスしていたのだろう。

普遍性や時空間を超えたつながりなどについては、
想像しづらく、読み流していたのかもしれない。



　左脳的な分ける世界、
右脳的なつながる世界、
金剛界曼荼羅と胎蔵界曼荼羅。

どちらもバランス良く作用し合えれば、
伸縮自在に、拡散と集中を繰り返し、
呼吸のように、人々の波の中で、調和的に作用し合えるだろう。


　今は人事異動で
色々大変だけれど、
いつものように
ひとつひとつ小さなマンダラの作用を積み重ねていく。

きっと次々とマンダラは、
つながりと調和を求め、広がっていくだろう。



　3月にお別れがあり、
子どもたちと関わる仕事なので、
小さな贈り物がたくさん届いた。

利用者からも
両手で持てないくらいに。

可愛いお手紙のいくつかに
不思議と同じことが書かれてあるのに少し驚く。



　ひとりの時、いつも声をかけてくれたね


　気づいてくれて　ありがとう


　気にしてくれて　うれしかった



　もしかしたら、
ひとつ僕に特技があるとしたら、
ひとりになっている人の波動に
すぐ気づくことかもしれない。

それが、どうしてかはわからない。

心のアンテナが受信して、察知するとしか言えない。

だからといって　何かができるわけでもない。

ただ一緒にいて　分け合うだけのことが多い。

「知っている」と伝えるだけのこともある。

必要があれば　いつまでも一緒にいる、と。

いつも笑って、面白いことばかりしている人が
急に真面目になると人は感動するものらしい。


　人の成長を見守れるなんて、
いい仕事だな～、と思う。

その上、こんな言葉を貰えるなんて。


　ほんとうは、
景代先生の真似をしているだけなのだけれど。

☆~☆~☆-----------------------☆~☆~☆　　
＊～・～・～・～＊～・～・～・～＊

　ＮＡＹヨガスクール体験記　131 「universal」

※追記： 内藤 景代 （ないとう あきよ）記

《人の成長を見守れるなんて、
いい仕事だな～、と思う。》
●はい｡

☆「いい仕事」に出会え、数十年…長く続いていますね。

わたしも、「universal　（ユニバーサル）＝普遍的」なことを
学びたくて、「ユニヴァ－シティ（大学）」に入学しましたが、
すぐ学園ストライキがあり「学園闘争」で荒れた大学でした。

→その「1960年代」のことは、『ＢＩＧ　ＭＥ』 内藤 景代･著
　　66ページ 、73ぺーページ にかいています。
  
　『ＢＩＧ ＭＥ』（大きな自分と出会う）
http://bigme-book.nay.jp/


それで、「学校を卒業して、大人になっても、
ユニヴァ－ス（宇宙）の普遍的なことを、学びたい」と想っていました。

憬れた（あこがれた）イメージが「木曜会（もくようかい）」です。

その真似（まね）をして、今も「月【二】回の木曜 午後クラス」
を続けています。


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[瞑想フォト･エッセイ]　 内藤 景代(ＮＡＹヨガスクール主宰)
http://www.bigme.jp/kosin-list.htm

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