大きな海の中で、枠に入ったままの青い魚
NAYヨガスクール体験記 77
                     小林和之
直線上に配置

 出帆 2

「ほんとうは知らないことばかりだったのだ」

と、ここ最近よく思う。

こころの内面の価値観にのみ
意識を傾けていた僕にとって、
今まで知らずにいたことを知る機会が増えたからだと思う。

 新しい試みを続けることによって、
知らずにいたこと、思わぬ出会いや展開、
そんなことが増え、
積み重ねて来た体験たちが、
いつのまにか静かに語りかけるようになった。



《・・・これから、新しい場所へ行く・・・》と。



 知るのは楽しい。
世界の広がりを感じるし、
自由になれるような期待がある。

古く、型にはまった狭苦しい思考回路のような
今までのライフスタイル、
仕事中心の生活の繰り返しに、
亀裂が入って、
光の風のようなものが漏れ溢れているみたいだ。



 今までは、みすぼらしく、惨めだった。

金と権力に従い、飼いならされていた。

・・・そして同僚や上司への不満、

「・・・本気をだせば、自分は、もっと出来る、
 今は、力を出せないだけ・・・」

「・・・あのやり方は間違っている。
 こうすればもっとよくなるのに・・・」

などと不満性の思考が
ぐるぐるぐるぐる頭のなかを廻っていた。

これではいけない、
振り払おう、
気を取り直そう、
と思っても、
また、気がつけば、
いつのまにかハマってしまっている。

出口を目指すはずが、
くるくる回るラットのように、
無意味な思考を繰り返していた。


 では、なぜ僕は、
そのようなネガティブな負のスパイラルに
飲み込まれていたのだろうか? 



 答えは簡単で、

「僕には力がない、能力もない、
 ここで生きて行くしかない、
 ここから外では生きて行けない」

そう「思い込む」
(場合によっては、思い込まされる)
ことによって、
固定化された狭い世界に、
こころが閉じ込められてしまったのだ。

社会的な動物である人間にとって、
人と交わり、
受け入れられ、
社会の一員のひとりとして、
認められ、
満たされていることは重要だ。

けれど、それは飼いならされることとは違う。

ましてや奴隷になることでもない。



 自ら選択した「生の実験」により、
狭い世界のなかで、
繰り返し行われていた
ネガティブな思考回路が徐々に解けていく。

どこへでも接続可能になる気さえする。

そんな期待が
光の風のような絵になって
僕には視える。

あれはそうだ。
以前、自然食のレストランで見せてもらった
葉書の絵だ。

白っぽい画面に
曲線のようなものが描かれており、
それが少し光っている。

「光の出帆」
と題名が書かれており、
「そんな風に見えない」
とこぼした不幸な僕に、
店主は間髪入れず、

「そう見ようと思えば見えるのよ」
と言った。

「素直に受け入れてみること」と。


僕は少しぶすっとした。

何だか、
景代先生にいつも言われていることみたいだったからだ。


 未知、という言葉がこころにある。

何度でも言いたい。

声にすると、
言葉にすると、
それに触れられる気がするから。

未知への期待が、
あの日、手に取って見た絵のように。


「BIGME〜こころの宇宙の座標軸〜」の
19:.個性化のドラマ 好きにしなさい 

を読み返した。


【 ・・・どんなことも
この変化する現象界では
「取り返しがつく」ことなんて、ないのだ。

同じようでも、すべて、違う。


 ・・・生きる軌跡自身が、波動を描く。

あがったり、さがったり、
「生命のリズム」のように、
成功や失敗、
行動や休息の時期、
高揚と落ち込みのリズムを描く。

落ち込んだ、谷の時は、
新しい局面への飛躍へ向けての
充電の時であることも多い。

くだったと思っていたら、
実は、昇っている過程だった、ということもある。

あがっているつもりで天狗になっていたら、
落ち目のはじまりだった、ということもある。

 下のエッシャーの不思議な階段のように、
四次元の時空間の出来事は、相対的なのだ。

 一直線の○×式な発想を卒業して、
行きつ、戻りつするような、
らせん的なマンダラ発想を身につけ、
過去の自分から自由になってほしい。】  


            「BIG ME〜こころの宇宙の座標軸』内藤景代・著より


 この項は、僕のお気に入りの場面だ。

単にいいことが書かれている、
というより、
マンダラ的な葛藤を繰り返して来た、
景代先生だからこそ綴れる言葉だろう、と感じられる。


あたたかく、融通無碍で、
多面的なこころがそこにあるようで、
うれしくなるのだ。

読み返すたびに
「なんていい本だろう」
と思う。

はじめて読んだときには、
あまりの衝撃に、
思わず、放り投げてしまったけれど・・・。



 政局とはまったく無関係だが、
「希望」というものを阻害する要因は、
自分の境遇というよりも、
「この境遇は、変わらない」と、
固定化してとらえる心のほうにある。

「変えられない」
と自分で思い込んでいるのだ。

実は、狭くて、堅苦しい
思考回路のなかにとらえられているだけとも知らずに。


「お前なんかに出来っこない」
と、誰に言われても、

「生の実験」に挑戦し続けていると、
この思考回路の殻には、

やがてひびが入る事象が起きる。

光が漏れ溢れたら、
あとは、そこへ向かい、
歩いて行けばいい。


 徐々に世界は変わる。

僕が変わり、
僕が変えればいい。


☆~☆~☆-----------------------☆~☆~☆
*〜・〜・〜・〜*〜・〜・〜・〜*

※追記: 内藤 景代 ないとう あきよ)記

和之さんの「出帆」を、心から応援しています。

わたしは、今、自分の「出帆」にむけて、「造船中」です。


 19:.個性化のドラマ 好きにしなさい 
この項は、僕のお気に入りの場面だ。
 (略)
あたたかく、融通無碍で、
多面的なこころがそこにあるようで、
うれしくなるのだ。

読み返すたびに
「なんていい本だろう」と思う。

はじめて読んだときには、あまりの衝撃に、
思わず、放り投げてしまったけれど・・・。》

「BIG ME (ビッグ ミー)  こころの宇宙の座標軸」 を
おほめにあずかり、著者として、うれしいです。

1986年刊なので、今から約30年前の昭和時代。
そのころはバブルの絶頂期。

わかってくださるかたは、とても少数派でした。

そして、なんども、この世から、
「BIG ME こころの宇宙の座標軸」は、抹殺されました。
生みの親のわたしは、なんども、生まれ変わらせました。
下の[判型・カバー変遷] のように。↓

だから、1980年代に「放り投げてしまった」和之さんが、
なんども「読み返すたびに なんていい本だろう」と
2017年、平成の終わりに感じてくださるのは、
心の底からうれしいです。
書いて、残して、よかった・・・と思います。

そして、今、また新しい書きおろし本をかいていますが、
「わかってもらえるのか? 通じるのか? 」
と試行錯誤の毎日です。

来年は、戌(いぬ)年、年女(としおんな)です。

「わたしのかきたいように、かきたい」と思いつつ、
「読んでくださるかたに通じないとしょうがない」とも想う…

でも、だれもがわかるわけではないテーマ(主題)の本です。
・・・またまた「生の実験」のまっただ中の、秋です。

 高い秋空の下、お元気で、おすこやかにおすごしくださいませ。

2017年10月の[内藤景代の瞑想フォト・エッセイ]の37枚の写真は、
夕焼け4枚ほか秋の空の写真をたっぷり13枚掲載中。お楽しみください。

    内藤 景代(Naito Akiyo)拝


BIG ME (ビッグ ミー) こころの宇宙の座標軸』 内藤 景代・著
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「BIG ME こころの宇宙の座標軸」 判型・カバー変遷 内藤 景代・著



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[内藤景代の瞑想フォト・エッセイ]

[瞑想フォト・エッセイ]  内藤 景代(NAYヨガスクール主宰)
http://www.bigme.jp/kosin-list.htm

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