大きな海の中で、枠に入ったままの青い魚
NAYヨガスクール体験記 45
                     小林和之
直線上に配置

食べ物


 
 十代の終わりに、
かなり不安定な精神状態になったことを
幾度かこの体験記で書いた。

永遠の少年であった僕は、
自分の身の程を知るために、
現実の己の姿から
目をそらさぬことを
並々ならぬ思いで決意し、
教室へ来た。

・・・が、
思いがけぬことを
最初に言われることになった。

それは、はじめて景代先生とお会いした木曜中級クラスでのことだ。
レッスンの中、生徒さんたちと導入の足首回しをしていた景代先生は、
開口一番、笑顔でこう言われたのだ。

「食事の内容が悪いと情緒不安定になります。
特にカルシウムが足りないと
イライラしたり不安になったりします」

 僕に向かって言ったかのような
その言葉を聞いたとき、
食べ物・・・? 
と、呆気にとられ、
しだいに腹立たしくなったのを憶えている。

(このこころ、
僕のこころが、
食べ物ごときで左右されるなんて、
あるわけないじゃないか、
それになんだ、
こんなに大変な状況の
僕のこころが、
食べ物に関係している? 
食べ物ごときで、
こころが変わるわけなんかない)

 当時の僕は、
何かバカにされたような気がして、こう思ったのだった。


「こころとからだは、ふたつでひとつです」


 永遠の少年は、
からだのことをないがしろにしがちで、
軽く扱いがちだ。

また、一般的にも、
こころはこころ、
からだはからだと
個々に考えていないだろうか? 

「こころのありようとからだの症状には、
相関関係がある」
というヨガの考えを、
僕は、ここではじめて知ることになった。

ほんとうは、
はじめて知るというのはおかしな話で、
景代先生の本には、こころとからだの調和については、
多く書かれているはずで、僕はそれを読んでいたからだ。

だから、正確に言うと、
高尚? な永遠の少年にありがちな
「世俗的なことと 自分とは関係がない」
という思い込みから、
はじめて我が身のこととしてある課題と知った瞬間であった。

拒否の反応の方が強くはあったが・・・。

 以来、食べ物について、気を配るようになった。
僕は玄米食は苦手で、お蕎麦や雑穀入りのご飯を食べることが多い。
忙しくなると不摂生になりがちだが、
具沢山のおみそ汁と全粒穀物をとり、
酵素を多く含んだ季節の果物や野菜の生食(サラダ)もよく食べる。

食べ物に手がかかると、
魔法がかかる。

生活の根が満たされ、落ち着いていく。

からだは聖なる移動神殿なのだ。

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※※追記;
〔永遠の少年〕とは、ユング心理学の概念です。
「少年らしい魅力を持ってはいるが、
 現実と向き合っていくことができず、
 大人になりきれない人間像。
 芸術家などに多い、【元型】的なタイプ」

女性の場合は、〔永遠の少女・乙女〕。
〔永遠の少年〕についてくわしく書いた本は下記です。


BIG ME     こころの宇宙の座標軸』

 内藤 景代・著 復刊版・NAYヨガスクール刊 こちらへ

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