大きな海の中で、枠に入ったままの青い魚
NAYヨガスクール体験記 65
                     小林和之
直線上に配置


父の笑顔


 ただ淡々と、人がこころに願うことはかなうものだと思っていよう。

そう努めて意識するようにしていたら、
逆に、
いかに普段の自分のこころに、
ネガティブ・キャンペーンが張り巡らされているのかわかった。

そしてここに来てようやく気づく。

「不満や、否定や、不安など、悪いエネルギーが、
こころには渦巻きやすい」
ということに。


 これは僕だけのことで、
そうではない前向きで明るい人もたくさんいると思うけれど、
僕などは、典型的なネガティブな
悪いこころの渦に巻き込まれやすいタイプなのだろう。

生きて行くことの困難さに、ぶつかり、
それだけで
こころが、不安や、不満など
悪いエネルギーの渦に飲み込まれてしまう。

さっきまでの希望はどこへやら、
また振り出しに戻り、
自分で自分のこころが生み出した
否定的なエネルギーにあっけなく飲み込まれる。


 生きるものはすべて競争にさらされている。
弱肉強食だという言葉もよく聞く。

菌類の世界も、野生動物たちの世界も、植物たちも、
生き残るために戦略を持ち、戦っている。

山できのこたちの発生を見続けていると、
昨年まで群生していた きのこたちのなかに
他の種が紛れ込みはじめ、
やがてそれは、
群生するきのこたちの住処である土壌、
木の根、腐朽木材のなかに入り込み、
他種を圧倒して行く。

それは野に生きる野生動物たちの姿を追う時も変わらない。

アオサギやキジ、オオタカと、
カラスたちの激しいテリトリーの奪い合い。
樹上のトビとヤマバトの攻防。

さらに彼らにとって人は常に危険な敵でしかない。


 知らぬが仏。

前向きで明るく、楽観的なこころだけでは、
きっとこの法則のもとでは、
簡単に奪われ、食べられてしまう。


悪いこころのエネルギーは、
これらの世界への警戒であり、
また結果なのかもしれない。

傷ついたこころたちの生み出す作用なのだ。


 そんな時は、冥想をしてみよう。

静かに目を閉じて、
こころに眠っている
無邪気な幼ごころに聞いてみよう。

まるでまだあの日のまま、
期待をしている幼ごころに話しかけてみる。


「何にでもなれる」
「どんな奇跡も起こすことが出来る」

 そう言っている。


「準備万端、何でも出来る」と。


 幼ごころは、隠された宝石だ。

子どもの頃のように、
何でも出来ると思っているこころ。


堆積物に埋もれ、
厚いヴェールに隠されているけれど、
それはまだ、脈打ち、
息を吹き返すその時を待っている。


 だから悪いエネルギーの持つ意味を知り、
あの頃のままの
こころをもう一度手に入れよう。

そして、
そのまま

知っても仏になればいい。


渦を巻いているこころたちのエネルギーをさえ、
上昇する龍のエネルギーに
変化させるのだ。


信じ切るのは難しいけれど、
ただ淡々とやるべきことをやり、
行動により起こる
変化の波に乗ればいい。



 そんなことを繰り返していたら、

父のことをよく思うようになった。



 今までのような
思い出したくない父の姿ではなく、

満足そうなあたたかい父の姿を。



 僕のことを
ほんとうは愛していただろう
父の笑顔を。


 社会のなかで
自分というものを樹立しようとする時、
現実に起こる困難が
すべて私の父だ。


 そして知恵を使い、
それらを乗り越え、
この社会のなかで、
現実に私に与えられる成果や報酬もまた、
私の父だ。


 菌類の姿には、実はまだ別の姿がある。


奪い合いだけでは、説明のつかない生物界の様相、
見えざる手のようなものが。

一見奪い合っているだけに見えるけれど、
実は、木材の腐朽度合いによって、
役割を終えた菌は去り、
次の分解酵素を持つ菌が入れ替わって行っている。

消えた菌は、新たな倒木に宿って行く。

木の根に寄生する近縁の菌根類は、
その年、その年の天候や環境の変化に応じ、
発生比率を調整しながら、
森のあちらこちらに自分の場所を見つけ、

「こっちに引っ越したよ」

と言わんばかりに、発生し、
それはまるでけんかにならないように
菌類どうしが棲み分けているように思える。


競争の原理だけではない、
法則が
そこにはあるのかもしれない。


そんな場所があるといい。
 

☆~☆~☆-----------------------☆~☆~☆

※追記: 内藤 景代 (Naito Akiyo)記

いろいろと大変なことがあるようですね。

そんなときに、
自家薬籠中(じかやくろうちゅう)のものになさった
『冥想(瞑想)』 こころを旅する本 マインド・トリップ
の言葉がでてきて、ご自分をはげましたり、
大きな〔気づき〕を重ねたりしているごようす。
著者冥利(みょうり)につきます。


「知らぬがホトケ(仏)の天使から
知ってもホトケ(仏)の大人(たいじん)」

へ向かって「らせん的な逆戻り」で、
成長なさっているようですね。

それだけでなく、
瞑想(冥想)が呼吸をするように
和之さんの「生活の一部」になっていることも、
とてもうれしいです。

遠くから、はげましの《気》をおくって応援しています。

キノコ(茸)の季節。
キノコ(茸)マイスター((笑))のお話も勉強になりました。
(→「野生の思考」という、いのち(命)の発想法につながりますね。

 秋の味覚や光景を楽しんでください。合掌


『冥想(瞑想) こころを旅する本 マインド・トリップ』 内藤景代・著

『冥想(瞑想)』 こころを旅する本 マインド・トリップ
  内藤景代・著    実業之日本社・刊
   http://www.yogamindtrip.nay.jp/


さあ、瞑想をやってみよう!

「5分間瞑想法」(方法,やり方) 
  瞑想・冥想法−精神世界、自分探しのために
     ヨガ・瞑想    指導・内藤景代
http://www.geocities.co.jp/Beautycare-Venus/9006/

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