大きな海の中で、枠に入ったままの青い魚
NAYヨガスクール体験記 13         小林和之
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素直さ、

は いつもこころに懐かしさを運ぶ。

 

誰かの前で素直になれるとき、

何かの加減で こころが反応するとき、

人は安らぐ。

 

ふれた気がするのだ。

かけがえのない何ものかに。

ほんとうの自分に。

 

そして子どものように笑ったりする。

ときに涙がこぼれたりすることも。

 

美しい音。

金色の光。

 

それは人に笑みを与え、

涙を運ぶ。

 

人の持つ孤独を慈しむ こころ。

 

そうした人の、こころの音にふれるとき、

僕はいつも思う。

 

「私を連れて行ってください。

      私も、そこへ行きたいのです」と。

 

明るい夢の橋のような虹へ向かい、

「どうかわたしの敬いを受けてとってください」

   と呼びかけるめくらぶどう。

宮沢賢治の「めくらぶどうと虹」のように。 

 

美しいものを求めるこころ。

 

求道者の純粋。

 

そこから、僕は遠く離れてしまった。

すっかり年を取って。

 

ときどき、ほんとうのこころから
遠く離れて生きているような気になる。

 

ほんとうのことを言う こころから。

 

大切なものから分離してしまった異邦人のように。

 

魔の退屈が近づいて言う。

 

ワスレロ、と。

 

ソンナモンダ、と。

 

けれど それは 怠惰の囁きだろう。

 

ゾンビに後ろから肩を叩かれ

 

「君も今日からゾンビの仲間入り」

 

と言われているようなものだ。

 

ほんとうのこころを生きなければ、

大切なものはやがて干からびてしまう。

 

だから「旅に出よう」と決心したのだ。

時間は往き過ぎてしまったけれど、

その思いはあの日から何も変ってはいない。

ただ思い出しさえすればいい。ほんとうのことを。

切ない体験を生きて、

ここへ帰ってくるのだ。

 


〈開いたこころ〉で生きることが

こころの成長にとって必要なことなのです。

けれど、こころの成長をはばむものがいます。

それはこころ自身です。

    『冥想〜 こころを旅する本〜』内藤景代・著より

 

 

「心を開く」というのは、

外へ、

現実社会へ

外向的に

開くというのではない。

 

自分の内側の、

BIG MEの住んでいる、

自意識の

自我の

下の世界へ、

開くのだ。

 

それは、

自分の成長した未来像へ向かって、

上へ

心を開くことでもある。

              

   BIG ME〜こころの宇宙の座標軸〜』 内藤 景代・著より

 

「こころを開く」という。

 

景代先生の本には、

そうしたフレーズが多く見られる。

 

当時の僕はその言葉に魅かれた。

他のどんな言葉よりも魅かれていたと思う。

 

もしかしたら……、と、

僕は春の日のなかで思う。

 

魔法の杖のようなものなのかもしれない。

 

人が成長するという

コツや秘密が隠されているような気がしたから。

けれど僕には よくわからなかった。

 

《こころを開くって何だろう?》

 

景代先生の本を読み、

「こころを開く……」の箇所に出会うたび、

僕は目を留める。

 

《いったいどういう意味なのだろう?》

 

どうしても気になる。

 

人に こころを開いて

傷つくというのはわかる。

 

経験したことがあるから。

 

きっと不用意に自分をさらけ出したらいけないと言うことだろう。

 

恥ずかしい思いをするうえに

いつまでもその人のことを憎んだりするし。

 

けれど、

上や下に

こころを開くとは

どういう意味なのだろう? 

 

わからない。

 

人に開かなくても、

自分に開けばいい。

 

なおさらわからない。

 

僕はあまり器用なタイプではなかった。

 

いっきに飛ぼうとして

墜落。

 

ズッコけるタイプなのだ。

 

誰かに「(僕の) こころを 開いてくれ」

と言いたかったが、

誰も開いてはくれない。

 

どうやら こころというものは、

自分で 開くものらしい。

 

僕には 見当が付かなかった。

 

何をしていいかわからないので、

とりあえず 開いた気になってみる。

 

スースーとかすかな不安が通り過ぎる。

 

まさか今のじゃないだろう。

 

堂々巡りがはじまり、まったく僕は困ってしまった。

 

何となくはわかる。何となくは。

 

けれどそれ以上のものになることはなく、

何度読み返してみてもやはりわからない。

本を閉じる。

 

そして魅かれる思いだけは

次なる行動へ移行する。

 

ふたたび本を開くのだ。

 

こころを開く。

 

それはいつしか

僕の最大の「問い」となり、

同時に「謎」となった。

 

この意味がわかれば……、変われるような気がした。

 

今までのような思い込みではなく、

ほんとうの成長が出来るかもしれない、と。

 

僕のこころは、波立った。

 

「変りたい」

「成長したい」

「知りたい」

その方法を。

 

この意味さえわかれば、

と突き動かされるような思いに襲われる。

 

こころを開く、

という行為の向こうに

ほんとうのこころの成長を手に入れられるような気がしたから。

 

内藤景代ヨガスクールに行って、

    http://www.nay.jp/0-nay-2/index.html

内藤景代から 直接教わりたい とも思った。

 

でも僕は、教室に あきれられるような奇妙な手紙を送っているし、

今さら恥ずかしくて行けない。

バカな自分も情けないから認めたくない。

だから自分で何とかしよう。ひとりで。

 

ひとり。

 

そう思い、僕は 切なくなったように思う。

 

そして 何かが 動いた。

 

このとき、たぶん、

こころの変容というものがはじまった。

 

『BIG ME〜こころの宇宙の座標軸〜』を読み、

春の陽を浴びて

僕のこころのなかから

思いがけず 新芽が吹き出たのだ。

 

混沌と理性の欠如に 変りはない。

 

しかし本人の意思とは無関係に

何ものかが動き出し、

動くはずのない船は

ゆっくりと港を離れていった。

 

透明な空は広がり。

それは

希望と言えた。

船出だ。

 

こころが

事象界へ向かい

出航したのだ。

 

僕は新しい成長の方向を見出したのか? 

 

いいや、

やはりそんな簡単にはいかない。

 

僕はただ、

内藤景代という人の大きなこころに感電し、

永遠の少年

という自分の正体(しょうたい)

身の程(みのほど)を知っただけ、

というところだろう。

 

とにもかくにも前途多難なこころの旅ははじまった。

 

しかし、実はこの船は、幽霊船であった。


……………     ……………     ……………    ……………

※追記:



「永遠の少年」とは、ユング心理学の括り=くくりかた(概念)です。

人間の深層意識に潜む、「元型イメージ=プロトタイプ」のひとつ。

この「永遠の少年」イメージに取り憑かれ
「自他未分」になると、
「社会的な規範に従う大人になることを拒否して、
自由な子どものままでいようとする」。

芸術家などに多い、〈人間のタイプ〉です。

別のいい方をすると、
いつまでも、少年らしい可能性や魅力を持っているが、
現実と向き合っていくこと、
大人になることができない
人間像の元型。

それが「永遠の少年」タイプです。



前回に「永遠の少年」タイプ特有の、こころの傾向を、
和之さんは「10代の自分」としてかいています。


◆今の自分は仮の姿であるゆ
どんなにみすぼらしくとも それでよかったのだ。

鈍感な俗物たちの中で、

唯一の繊細な感性を持った特別の存在》の僕

NAYヨガスクール記

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 『冥想 こころを旅する本』内藤景代・著 
  
                                    
◎カバー変遷   新書(旧版)→A5判(新版)『冥想(瞑想) こころを旅する本 マインド・トリップ』 内藤 景代・著 実業之日本社・刊 カバー変遷  新書(旧版)→新版(四六

  http://www.yogamindtrip.nay.jp/


「BIG ME〜こころの宇宙の座標軸〜」 内藤 景代・著

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